スーパースポーツ世界選手権とは
スーパースポーツ世界選手権とは、スーパーバイク世界選手権と一緒に開催される、改造バイクで競われる世界的なロードレースです。
主催は国際モーターサイクリズム連盟(FIM)で、正式名称は「World Supersport Championship」、一般的に「WSS」という略称で呼ばれています。
FIM公認となったのは1999年からで、それ以前、1997年からは「スーパースポーツワールドシリーズ」という名で開催されていました。
WSSに出場するバイクは、ただの市販車ではなく、4ストロークの2気筒750cc、3気筒675cc、および、4気筒600cc以下のバイクを改造したマシンとなります。
ただ、好きなように改造してよいわけではなく、スーパーバイク世界選手権よりも制限されているのが特徴です。
600ccクラスのバイクは日本では大型二輪に分類されるため、大型自動二輪免許という専用の免許が必要です。
決して多くの販売台数が見込めるわけではありません。
ところがヨーロッパでは事情が違っており、こうした大型クラスのバイクが非常に人気で、レースが即売上につながります。
そのため、各メーカーもレースに非常に力を入れているのです。
またスーパースポーツ世界選手権とは別に、すべてのライダーが同一条件で競い、スーパーバイク世界選手権を目指すことを目的に始まった「スーパースポーツ300世界選手権」というレースもあります。
こちらのレースはもともと「ヨーロピアンジュニアカップ」というライダー育成のために行われていたレースに代わるものとして誕生したため、世界選手権とは言いつつ、実際はヨーロッパだけで開催されているレースです。
また、レース名に「300」とありますが、300ccのバイクに限ったわけではありません。
実際にはさまざまなマシンが参加しており、最大回転数や最低重量がバイクのモデルによって規定されているのが特色です。
スーパースポーツ世界選手権の出場チーム
WSSの出場チームは、スーパースポーツバイクの世界的なメーカーたちです。
カワサキ、ヤマハ、ホンダ、ドゥカティ、トライアンフなどがあります。
スーパースポーツ世界選手権に出場したことのあるおもな日本人ライダー
これまでにさまざまな日本人ライダーがWSSに出場しています。
鈴鹿8耐で活躍した武石伸也選手が2000年に出場しているほか、藤原克昭選手は、2001年の初参戦以降、何度も出場し上位の成績を修めています。
そのほか、大久保光選手が2016年から、渡辺一樹選手は2017年に、川崎祥吾選手が2021年から出場しています。
なお、スーパースポーツ300世界選手権には、2022年に岡谷雄太選手が参戦しました。