バイクが走行中小刻みに振動する

シミー現象と呼ばれるバイクの振動が生じるケース

普通にゆっくりと走っている時にはスムーズに走行できるのですが、スピードが乗ってくると急にバイクが小刻みに振動してくるという問題を抱えることがあります。
ハンドルが揺れてしまって、そのままではしっかりとホールドできなくなったり、うまく曲がることができなくなったりします。
そのままでは転倒やカーブを曲がり切れないなど、大きな事故につながる恐れがあります。
また、逆に低速で揺れが感じられるものの、スピードを出すと安定するケースも見られます。

こうした走行中の振動は、シミー現象と呼ばれるものです。
特に、スピードが上がっていくにつれてボディー全体やハンドル、フロンタイヤがガタガタというようになる症状が出ます。
シミー現象は低速走行でよく発生する低速シミーと呼ばれるものと、高速走行の時だけに出てくる高速シミーという種類があります。

シミー現象の原因は、いくつか考えられます。
最もシンプルで分かりやすい原因としては、タイヤのパンクやエア不足が挙げられます。
パンクも含めてタイヤにエアが十分に入っていないとショックを吸収できなくなりますし、タイヤ自体がたわんで回転に対する抵抗が強くなります。
その結果、ボディー全体に伝わるような振動が発生するのです。

もう一つは、タイヤが片べりしているケースです。
半分だけが極端に摩耗しているとその方向に自然と曲がろうとする力が加わりますので、まっすぐに無理やり走らせていると激しい揺れが生じてしまうのです。
また、ホイールバランスがおかしくなっていることもあります。
ホイールが回転する部分の重量が偏っていることで、回転が狂って振動を生じさせる原因となります。

バイクの修理方法

シミー現象はさまざまな原因が考えられますが、たいていはタイヤそのものかホイールに原因があります。
そのため、まずは入念にタイヤ周辺をチェックし、変形などが生じていないかを確認しましょう。
タイヤが原因となっているのであれば、新しいものと交換することで解決できます。

もしタイヤの問題がなさそうであれば、ホイールバランスなどの可能性もありますので、調整できるショップに持っていく必要があります。
バランス調整にはバランサーという専用の機器が必要となり、プロの手による作業が求められます。

こうした方法で解決できるのですが、走行中に急にシミー現象が起きたら、すぐにバイクを停めましょう。
この際には急ブレーキをかけないようにして、しっかりとハンドルを押さえつけてバランスを保つようにします。
後続車にも注意して、脇に停めて確認しましょう。
そしてすぐに点検をして、できるだけ低速での走行で整備ができるショップや工場に持ち込んで必要な措置を行いましょう。