クーラント漏れの原因
クーラント漏れでよくある症状とその原因を、5つに分けて見ていきます。
まず、エンジンとラジエーターをつなぐホースのつなぎ目に白っぽいシミができている場合です。
これは、クーラントが漏れて乾いた後でしょう。
ホースの締め付けが緩んでいる可能性があります。
続いて、リザーバータンクの亀裂からクーラントが漏れるケースです。
リザーバータンクとはクーラントを貯めるための予備タンクで、その容量はラジエーターの温度に比例して増減します。
よって、温度変化によって亀裂が生じることもよくあることです。
3つ目として、リザーバータンクに亀裂は見られないけれど、タンク周辺にクーラント漏れの形跡がある場合もあります。
その場合は、タンクの口や開閉キャップに問題がある可能性が高いです。
4つ目ですが、ある程度の距離を走った後、リザーバータンクのホースからクーラントが漏れてくることがあります。
この場合、症状を確認するためにまずはエンジンを止めて温度が下がるのを待ち、それからクーラントの量をチェックします。
「FULL」というラインより多く入っている場合は入れすぎです。
「FULL」以下なのにホースから漏れている場合、ラジエーターキャップに問題がある可能性が考えられます。
最後の5つ目は、エンジンの下部にある穴からのクーラント漏れです。
この場合、ウォーターポンプメカニカルシール、もしくは、インペラシャフトのオイルシールが劣化しているか、破損していることが考えられます。
クーラント漏れの対処法
最初に見た白っぽいシミの場合、ホースを締めている緩んだバンドを締め直すだけで対処できます。
もしそれでも解決しない場合、ホースを交換しましょう。
自分でやるなら、1,000円程度の材料費で交換できます。
2つ目の、リザーバータンクの亀裂の場合、タンク自体の交換が推奨されます。
タンクの値段は安いものなら1,000円程度で見つかりますが、自力での交換は難しいかもしれません。
その場合バイク店に依頼することになりますが、フルカウルのバイクのように部品が多いタイプだと工賃が高くなる可能性に注意してください。
3つ目の、リザーバータンクの口や開閉キャップに問題があるケースでは、キャップを交換するだけで解決する可能性が高いです。
それでも解決しないなら、バイク店でタンクの口を削ってもらいましょう。
4つ目の原因では、クーラントの量が「FULL」を超えている場合、超過分を抜き取ります。
そうでない場合は、ラジエーターキャップの劣化が疑われるので新しいものに交換するとよいでしょう。
最後のエンジン下部からの漏れのケースです。
問題のあるパーツを交換することになりますが、修理費用が高額になることがあります。
バイク店に依頼する場合、少なくとも10,000円、場合によっては30,000円程度かかると思っておいた方がよいでしょう。