なぜキャブレターからガソリンが漏れるのか?
キャブレターからのガソリン漏れは、放っておくと重大な故障につながります。
これくらいは大丈夫と自己判断せずに、早めにケアしましょう。
キャブレターはすぐ下のにあるフロート室というスペースとつながっており、フロート室に蓄えられたガソリンをエンジンへと供給しています。
フロート室内のガソリン量が経ると、常に補充する必要があります。
フロート室のガソリン量を感知する部品をフロートといい、釣りで使う浮きのように、フロート室に蓄えられているガソリンに浮いた状態になっています。
ガソリンが減るとフロートの位置が下がるので、これでフロート室内のガソリンの量を量っているわけです。
フロートにはフロートバルブという部品が取り付けられており、ガソリン量が経るとフロートバルブも同時に位置が下がります。
フロートバルブは先が三角錐の形をしており、ガソリンをフロート室へと流す流入口を塞ぐ栓の働きをしています。
つまり、フロートとフロートバルブの位置が下がると、ガソリンの流入口とフロートバルブに隙間が発生して、そこからガソリンが入る仕組みになっているのです。
エンジンの稼働中は、常にフロートとフロートバルブが浮き沈みしていることになります。
しかし、何らかの理由でフロートバルブが栓の役割を果たさなくなると、ガソリンがフロート室に常に流れ込み、それが溢れてキャブレターから染み出すという症状が起こるのです。
ガソリン漏れの原因は主に3つ
キャブレターのガソリン漏れの原因は、大きくわけると次の3つが考えられます。
まず、ガソリン流入口とフロートバルブの先との間にゴミが詰まって、ガソリンの流入が止まらないケースです。
次に、フロートバルブが摩耗して、栓をしても流入口がうまく塞がらないケース。
そして、フロートの破損などで、浮きとして機能していないケースです。
ガソリン漏れを発見したら?
キャブレターからのガソリン漏れの対策としては、まずドライバーの柄などで、フロート室の周囲を軽く叩いてみましょう。
ガソリン流入口とフロートバルブにゴミが詰まっている場合は、振動の衝撃でゴミが落ちて、正常に作動することがります。
それでも症状が改善しなければ、キャブレターをオーバーホールして、フロート室内のフロートやフロートバルブを点検して原因を探りましょう。
ただ、キャブレターのオーバーホールなどを自分で行うのは難しいので、バイクショップなどプロに任せたほうが安心です。
トラブルの前兆として、エンジンが掛かりにくくなる、走り始めて10分程度すると、エンジンが重くなる、チョークがかかったような感じがすることがあります。
このような兆候を見逃さず、おかしいなと思ったら、早めのケアをおすすめします。