自動でつないでくれるメッシュ通信式のインカム

メッシュ通信の特徴と仕組み

バイクツーリングを仲間と一緒に出かける時に欲しいのが、インカムです。
走行中でも自由にコミュニケーションを取ることができますので、楽しく仲間と過ごせますし予定変更などにも対応しやすくなります。
インカムにはいろいろなタイプがありますが、メッシュ通信方式と呼ばれるものが通信環境を良好に保つのに適していると注目されています。

メッシュ通信とは通信を網の目状もしくはメッシュ状に構築したもので、1つの機器が他の複数の機器と同時につながっている状態を作ります。
誰かのインカムが親機となってその下に子機があるという状態ではなく、それぞれが独立して仲間と接続されていることになります。
メッシュ通信だと、誰かが通信網から抜けたとしても他の人たち同士では何の変化もなく通信を続けられることになります。

通信網に帰ってきた時には、自動的に接続されて元通り会話することができます。
どの人ともシームレスで会話できますので、非常にスムーズにコミュニケーションを取れるわけです。

メッシュ通信は、それぞれが中継点のような役割を果たすこともできます。
そのため、たとえば1対1の通信では最大距離が2kmしかないとしても、それぞれがリレーすることで6km、8kmと最大接続距離を伸ばせるようになるのです。
こうして、ある程度離れた状態でツーリンググループを作っても、通信環境を維持できるのがポイントです。

メッシュ通信方式のインカムが持つメリット

メッシュ通信によるインカムのメリットとしては、まずグループ全員でオープンな形で話せるモードと共に、数人だけのグループを作って会話できる機能を使えるという点が挙げられます。
通常のインカムの場合は、1人が話したら他の全員が聞こえるだけです。
しかしメッシュ通信方式では特定の人とだけ小グループを作れますので、別行動をする時や仲の良い友だちとだけ話したい時などに便利です。
もちろん、チャンネルの割り当てによって特定の個人とだけ話すこともできますので、プライベートの話もしやすくなります。

もう一つのメリットは、長距離接続を安定させることができるという点です。
通常のインカム方式だと、一つの機器が発信できる電波の強さで接続できる範囲が決まってしまいます。
その範囲を超えると会話が途切れたり通話品質が落ちてしまうわけです。

しかしメッシュ通信方式だと、最後尾の人から先頭の人まで距離があるとしても、中間点に機器を接続している仲間がいれば安定した環境で話を続けることができます。
常に高品質の接続をキープできますので、聞き間違いなどが起こりづらいというメリットがあります。
高速走行をしている時などには、このメリットを特に感じやすいはずです。